「安心して暮らせる地域とは⑲」“家から出ること”だけをゴールにしてよいのか

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「外に出ること」が目的になりすぎることがある

ひきこもりや孤立の話になると、

「まずは外に出ることが大切」
「社会参加を目指そう」

と言われることがあります。

もちろん、外とのつながりを持つことは大切です。

しかし一方で、

「家から出ること」

だけがゴールになってしまうと、本人の苦しさが見えにくくなる場合もあります。

外に出られても、安心できているとは限らない

例えば、

仕事や学校に行けていても、

・強い不安を抱えている
・無理を続けている
・人間関係で疲れ切っている

という方もいます。

反対に、

今は家で過ごす時間が長くても、

少し安心を取り戻している途中の方もいます。

つまり、

「外に出ているかどうか」

だけでは、その人の状態は分からないことがあります。

「外に出なければいけない」がプレッシャーになることもある

本人も、

「このままではいけない」

と思っていることが少なくありません。

そのため、

「早く外に出なければ」
「働かなければ」

という焦りを強く感じている場合もあります。

そこにさらに周囲から、

「まだ外に出られないの?」
「いつ働くの?」

と言われると、追い詰められてしまうことがあります。

必要なのは「安心して関われること」かもしれない

大切なのは、

無理に外へ出ることより、

「安心して人と関われること」

ではないでしょうか。

例えば、

・短時間だけ居場所に来る
・聞いているだけで過ごす
・少し雑談をする

そうした小さな関わりから、

「人と居ても大丈夫かもしれない」

という感覚が生まれることがあります。

「その人のペース」が違うことを理解する

回復や社会参加のペースは、人によって異なります。

すぐに動ける人もいれば、
時間をかけて少しずつ安心感を取り戻す人もいます。

だからこそ、

「どれだけ早く外へ出られたか」

だけで評価してしまうと、

本人の不安や努力が見えにくくなってしまうことがあります。

「休む時間」が必要な場合もある

長く無理を続けてきた方の中には、

まず、

「安心して休めること」

が必要な場合もあります。

常に緊張している状態では、
人はエネルギーを回復しづらくなります。

だからこそ、

・急かしすぎない
・比較しすぎない
・安心して過ごせる時間を持つ

ことも大切なのではないでしょうか。

「家から出る」より前に必要な段階もある

地域には、

「相談支援」や「就労支援」など、さまざまな制度があります。

一方で、その前には、

・人と同じ空間に慣れる
・少し安心感を持つ
・自分のペースを取り戻す

といった段階が必要な方もいます。

そのため、

「外へ出すこと」

だけではなく、

「安心して関われる状態をどう支えるか」

も大切なのかもしれません。

「その人なりの一歩」を大切にできる地域へ

人によって、

一歩の大きさは違います。

誰かにとっては、

「少し外出できた」

ことが大きな前進かもしれません。

また別の誰かにとっては、

「安心して眠れた」
「人と少し話せた」

ことが大切な一歩かもしれません。

だからこそ、

“家から出ること”だけをゴールにするのではなく、

「その人が安心して暮らしていける状態とは何か」

を一緒に考えていくことが大切なのではないでしょうか。

それが、
誰もが安心して暮らせる地域づくりにつながっていくのだと思います。

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この記事を書いた人

吉永しんいちのアバター 吉永しんいち せたがやの声をカタチに 運営

世田谷区に22年住んでいる関西人です。
よくしゃべり、よく笑い、よく食べるタイプです。
趣味は食事とゲームと読書です。

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