「働く意欲がない」とは限らない
ひきこもりや生きづらさの話になると、
「働けない人」
という見方をされることがあります。
しかし実際には、
「働きたい気持ちはある」
「社会と関わりたい」
と思っている方も少なくありません。
一方で、
「働き続けることが難しい」
という悩みを抱えている場合があります。
「働き始める」より「続ける」が難しいこともある
例えば、
仕事を始めることはできても、
・人間関係で強く疲れてしまう
・環境の変化に適応しづらい
・無理を重ねて体調を崩す
・相談できずに限界まで我慢してしまう
といったことが重なり、退職につながってしまう場合があります。
周囲からは、
「また辞めたの?」
「根気が足りないのでは?」
と見えることもあります。
しかし本人は、
「続けたいのに続けられない」
苦しさを抱えていることがあります。
「普通に働くこと」が強いプレッシャーになる場合もある
社会には、
「フルタイムで安定して働くこと」
を前提とした空気があります。
もちろん、働くことは大切です。
一方で、人によっては、
・長時間勤務が難しい
・刺激の多い環境が苦手
・対人関係で強い疲労を感じやすい
という場合もあります。
そのため、
「普通に働けない自分は駄目だ」
と自己否定につながってしまうことがあります。
「働く前段階」の支えも必要
仕事を続けるためには、
スキルだけでなく、
・安心して相談できること
・無理をしすぎないこと
・生活リズムを整えること
・小さな成功体験を積むこと
も大切です。
しかし、孤立が長く続いている場合、
「働く前の準備段階」
で止まってしまうこともあります。
だからこそ、
いきなり就労だけを目指すのではなく、
「安心して人と関われること」
から始める支援も必要なのではないでしょうか。
「役割を持てること」が自信につながる場合もある
働くことだけが、社会参加ではありません。
例えば、
・地域活動に少し関わる
・チラシづくりを手伝う
・イベント準備に参加する
・人の話を聞く
そうした小さな役割が、
「自分も関われるかもしれない」
という感覚につながることがあります。
その積み重ねが、結果として就労への自信につながる場合もあります。
「続けられる環境」を考えることも大切
支援では、
「就職できたか」
に目が向きやすいことがあります。
しかし本当に大切なのは、
「安心して続けられるか」
ではないでしょうか。
そのためには、
・相談しやすい環境
・無理をしすぎない働き方
・理解ある人間関係
・失敗してもやり直せる空気
も必要です。
「働けるか」だけで人を見ない地域へ
人の価値は、
「どれだけ働けるか」
だけで決まるものではありません。
今は休むことが必要な時期もあります。
少しずつ回復していく段階もあります。
だからこそ地域には、
「すぐ働けるか」
だけではなく、
「安心して関われる状態をどう支えるか」
という視点も必要なのではないでしょうか。
それが、
誰もが安心して暮らせる地域につながっていくのだと思います。

