「話を聞いてほしい」その思いを受け止められる場所は、まだ足りていない
7月9日、世田谷産業プラザにて「ゴチャせたがや」の居場所を開催しました。
今回は初めて参加された方1名と、ボランティア1名にご参加いただきました。
少人数だったこともあり、一人ひとりのお話をゆっくり伺う時間となりました。
本記事では、当日の対話から見えてきた地域の「気づき」と、今後に向けた「示唆(考えるポイント)」を整理します。
気づき①
「話を聞いてほしい」という思いは、相談とは少し違う
対話の中では、
- 発達特性による仕事での困りごと
- 人からの説明や指示を理解する難しさ
- 働き続けることへの不安
- これまで経験してきたつらい出来事
などのお話がありました。
その中で印象に残ったのは、
「何か解決してほしいというより、まずは話を聞いてほしい。」
という思いです。
相談窓口へ行くほどではない。
でも、一人で抱え続けるのは苦しい。
そんな段階で安心して話せる場所を求めていることが伝わってきました。
ポイント
「支援を受けたい」の前に、
「安心して話を聞いてもらいたい」
というニーズが存在していることが見えてきました。
示唆①
行政や支援機関だけでは埋められない、
“制度につながる前の居場所”
が地域には必要ではないでしょうか。
困りごとが深刻になる前に話せる場所があることで、孤立の予防や必要な支援への橋渡しにもつながる可能性があります。
気づき②
少人数だからこそ話せることがある
今回は参加者が少人数だったため、急がずに対話を重ねることができました。
ゲームやグループ交流は行わず、一人ひとりの話をじっくり聞く時間となりました。
言葉を探しながらゆっくり話す場面もあり、沈黙が続く時間もありましたが、それも自然な時間として共有されていました。
ポイント
居場所は、
「にぎやかであること」だけが価値ではありません。
静かな時間の中で安心して話せることも、大切な役割の一つです。
示唆②
居場所には、
- 多人数で交流する日
- 少人数で対話する日
どちらも必要です。
参加者の状況や気持ちに合わせて、多様な居場所が地域にあることが望ましいと感じました。
気づき③
地域のボランティアが安心できる雰囲気をつくっている
今回もボランティアの方に受付や運営をお手伝いいただきました。
参加者へ自然に声を掛けたり、落ち着いた雰囲気をつくったりと、運営者だけでは生み出せない安心感がありました。
居場所は、一人でつくるものではなく、地域の方々と一緒につくるものだと改めて感じました。
ポイント
安心できる居場所は、
人と人との自然な関わりによって支えられています。
示唆③
地域活動を支えるのは、専門職だけではありません。
地域住民やボランティアが無理なく関われる仕組みを増やすことも、孤立しにくい地域づくりにつながるのではないでしょうか。
おわりに
「せたがやの声をカタチに」では、居場所や地域活動で伺った声を通して、世田谷で暮らす皆さんが感じている困りごとや地域課題を整理し、発信しています。
一人の声は小さく見えても、同じような思いを抱えている方は少なくありません。
これからも現場での対話を大切にしながら、「地域の声」を見える形にしていきます。
