性別や性のあり方について、家族、学校、職場、医療機関などへ話すことに不安を感じる人がいます。話すかどうか、誰にどこまで話すかは、本人が選ぶことが大切です。
本人の同意なく性のあり方を他の人へ伝えることは、アウティングと呼ばれます。相談や支援では、秘密の扱いをあらかじめ確かめる必要があります。
医療の場について紹介された声
2024年10月の区議会では、同性のパートナーを医療の場で家族として扱ってもらえるかという懸念が示されました。その質疑の中で、自分たちの思いを医療の現場へ届けたいという当事者の声が紹介されています。
これは質疑で紹介された内容の要約です。区は、病院への働きかけを続け、当事者の声を聴き、医療の現場へつなぐ機会づくりを進める考えを示しました。
相談先の情報は届いているでしょうか
2023年に行われた世田谷区若者調査では、15歳から29歳の回答者875人のうち、「世田谷にじいろひろば電話相談」を知っている人は1.0%でした。同じ設問で、挙げられた相談機関に「知っているものはない」と答えた人は51.3%でした。複数回答です。
1.0%は、性のあり方について困っている人の割合ではなく、相談先を知っている回答者の割合です。必要になったとき、目立たず自然に情報へたどり着ける方法を考える必要があります。
相談と周囲の理解を支える取組
- 世田谷にじいろひろば電話相談:性のあり方に関わる悩みを相談する入口
- 性的マイノリティ理解促進研修:区の職員や関係者などが理解を深める取組
- 職場での困りごと:国の総合労働相談コーナーで、性的指向・性自認に関する労働問題も相談対象
- 交流の場:対象や参加条件を確認しながら、自分に合う場を探す
2025年度の性的マイノリティ理解促進研修は、目標1,200人に対して1,379人が参加しました。開催回数は計画14回に対して12回でした。参加人数だけで、窓口や職場での対応が改善したかを判断することはできません。
今後の対応について示された方針
2026年2月の区の答弁では、2026年度に庁内ガイドブックの作成と委託事業者への調査を行い、遅くとも2027年度には事業者向けの指針を策定する方針が示されました。これは答弁時点の方針であり、完成後の実績を示すものではありません。
取組を支える予算
人権啓発などを含む「人権推進事業」は、2025年度の予算現額が531万2,000円、実際の支出が508万7,500円でした。2026年度当初予算は324万4,000円です。
これは性のあり方に関する相談や研修だけの金額ではなく、人権推進事業全体の額です。
相談先を探す入口
- 世田谷にじいろひろば電話相談:世田谷区公式サイトで「世田谷にじいろひろば」と検索
- 世田谷区子ども・若者支援課:若者の相談や居場所に関する案内。電話 03-5432-2585
- 茗荷谷クラブ(文京区):ひきこもりや生きづらさを抱える人の交流の場など。電話 03-3941-1613
利用前に、対象、相談方法、秘密の扱い、現在の開催状況を確認してください。相談するときは、今話したいことと、他の人へ伝えてほしくないことを分けて伝えることもできます。
地域で考えたいこと
- 話す相手や内容を、本人が選べるようにする
- 相談先の案内を、誰もが自然に受け取れる形で届ける
- 本人の同意なく情報を共有しない
- 身近な人だけで抱えず、行政や専門職と役割を分ける
対話の問い
- 話すかどうかを本人が選べる関係とは、どのような関係でしょうか
- 相談先を必要なときに見つけられるようにするには、何ができるでしょうか
- 本人と支える人が、無理なくつながり続けるために何が必要でしょうか
出典・確認時点
この記事は、PowerPoint「S-T066_性のあり方と孤立_解説資料」v1.1(2026年10月29日改訂)をもとに、投稿用に整理しました。
主な確認資料:世田谷区若者調査、性的マイノリティ理解促進研修の実績、人権推進事業の予算・決算資料、区議会会議録、国・東京都・他自治体の資料など
相談の対象、受付時間、開催状況などは変わることがあります。利用する前に、各窓口の公式案内で最新情報を確認してください。

コメント