家族やパートナーなど身近な人との関係でも、暴力やおどし、強い支配、外出・お金・連絡の制限、子どもの安全、高齢者への不適切な関わりなどによって、安心して過ごせなくなることがあります。
こうした状況は、被害を受けている本人だけの責任ではありません。経験を詳しく説明したり、資料をすべてそろえたりすることを急がず、まず安全に連絡できる方法を考えます。
差し迫った危険があるときは、安全を優先します
危険な場所から離れられるか、相手に知られにくい連絡方法を選べるかを考えます。今すぐ危険がある場合は、一般的な相談や申請の手続きを待たず、警察・消防など安全確保を担う公的機関への連絡を優先します。
相談するときは、電話や端末の履歴、通知、郵便物などを相手に見られる可能性にも注意が必要です。安全に使える場所や連絡方法を、相談先と一緒に考えます。
困りごとによって、相談の入口が変わります
- 家庭・パートナーとの問題:区の女性相談支援員や男女共同参画センター「らぷらす」など、悩みやDV(配偶者やパートナーからの暴力)に関する相談
- 子どもの安全:児童相談所や子ども家庭支援センターによる安全確認と家庭への支援
- 高齢者への虐待など:あんしんすこやかセンターや総合支所による相談・通報の受理と関係機関との調整
- 犯罪被害など:警察や被害者支援機関による安全確保と相談
どこへ相談すればよいか分からない場合も、最初の窓口で困りごとを整理し、別の担当につないでもらえることがあります。女性向けの窓口が、すべての性別・年齢を対象とするとは限らないため、対象は利用前に確かめます。
本人の意思とプライバシーを大切にします
世田谷区の女性支援に関する基本方針では、本人の希望、安全、相談内容や連絡先の取り扱い、住まい・仕事・医療・子育てなど暮らし全体への支援が重視されています。
相談したからといって、すぐに一つの方法を選ばなければならないわけではありません。本人が話せる範囲を確認し、どの情報を誰と共有するかを確かめながら進めます。
「らぷらす」の相談件数は、延べ件数です
区の2025年3月資料では、「らぷらす」の女性の悩みごと・DV相談は、2022年度1,495件、2023年度1,580件でした。LINE相談は、2022年度247件、2023年度358件です。
いずれも、同じ人が複数回相談した場合を含む延べ件数です。相談した実人数や、区内で起きた暴力・DVの件数を示す数字ではありません。
児童相談所の「相談受理」と、事実の確認は別です
世田谷区児童相談所が受理した全相談は、2023年度2,425件、2024年度2,583件でした。このうち「被虐待相談(養護相談)」として受理した件数は、2023年度1,629件、2024年度1,696件です。
受理件数は、相談を受け付けたときの区分です。虐待が発生した件数や、調査後に事実が確認された件数と同じではありません。相談の受理、安全確認、援助・支援を分けて見ます。
高齢者や家族が不安を感じるとき
あんしんすこやかセンターでは、高齢者本人や家族からの相談、虐待に関する情報提供などを受け、総合支所や医療・福祉の関係機関と調整する役割があります。
本人や家族だけで判断せず、心身、お金、生活への不適切な関わりが心配なときは、相談できる窓口があることを知っておくことが大切です。
安全を確保した後の暮らしも支援の対象です
安全な場所を確保した後も、住まい、子育てや手当、医療、生活費、学校や仕事などの手続きが必要になることがあります。最初の相談先と、実際の申請を担当する部署が異なる場合もあります。
紹介先、必要書類、どの情報を引き継ぐのかを確認し、状況が変わったときに再び相談できるようにします。
世田谷区が担う部分と、区だけでは決められないこと
世田谷区は、DV・虐待などの相談、関係機関への紹介、安全確保や生活支援に関わる事業を行えます。一方、警察の捜査や裁判所の判断は、区が決めることではありません。
区議会は、区の相談体制や事業を質問・調査し、関係する条例や予算を審議・議決し、その後の取組を確認します。区議会議員個人が、捜査、支援の決定、予算の執行を直接行うものではありません。
相談する前に、無理なく確かめたいこと
- 安全に使える電話・窓口・電子相談などの方法
- 今いちばん困っていることと、今は話したくないこと
- 年齢や状況などの対象、受付時間、費用、必要書類
- 紹介先と、引き継がれる情報の範囲
- 相談後に住まい・子育て・医療・生活費などを相談できる先
具体的な連絡先、受付時間、利用条件は変わることがあります。利用するときは、世田谷区や各機関の最新の案内を確認してください。
対話の問い
- 安心して相談できる入口には、どのような連絡方法や相談相手が必要でしょうか
- 相談する人の安全と、秘密の取り扱いをどう守れるでしょうか
- 安全を確保した後、住まい・子育て・医療などの支援はどうつながるとよいでしょうか
出典・確認時点
この記事は、PowerPoint「S-T091_家や身近な関係の中で安心して過ごせないとき_解説資料」v1.0(2026年10月27日作成、10月29日追補)をもとに、投稿用に整理しました。
主な確認資料:世田谷区の困難な問題を抱える女性への支援の基本方針、児童相談所運営状況、地域包括支援センター事業実施要綱、区議会会議録など。相談先の現在の対象・受付時間・連絡方法は、利用前に最新の案内を確認してください。

コメント