【世田谷の居場所を知る⑨|S-T101】介護や家族の世話をしている人が、ほっとできる場所は?

介護や看病、家事などで家族を支えている人にも、休む、話す、何も話さずに過ごす時間が必要になることがあります。高齢者の介護だけでなく、病気や障がいのある家族を支える人、家事や世話を担う子ども・若者も含まれます。

ただし、家族を支える人がすべて孤立しているわけではありません。本人の希望を出発点に、相談、交流、休息、本人向けのサービスを分けて考えます。

目次

相談・交流・休息は、同じ役割ではありません

  • 家族会・介護者の交流:似た経験をもつ人と話す、聞く、情報を交換する場
  • あんしんすこやかセンター:介護の困りごとを相談し、必要な支援につなぐ窓口
  • 家族介護教室:介護の方法や暮らしに役立つ知識を学ぶ機会
  • 本人向けのサービス:介護を受ける本人の生活を支える仕組み。介護者の居場所とは目的が異なります

利用する前に、対象、開催日時、費用、予約、秘密の扱い、話さずに参加できるかを確認します。本人向けと家族向けでは、参加できる人が異なる場合があります。

調査で見る「主な介護者」との関係

世田谷区の2025年度介護保険実態調査Bでは、問32の回答1,129件について、介護を受ける人から見た主な介護者は、子41.1%、配偶者29.4%、ヘルパーなど家族以外9.8%でした。

これは、区民全体のうち介護者である人の割合ではありません。未掲載の選択肢もあるため、三つの数字を足して100%になるものでもありません。

仕事や育児と介護が重なることもあります

同じ調査の問32-3では、家族などが介護しているとされた884件の複数回答で、介護者が就労している41.6%、育児をしている2.5%、特になし40.7%、その他13.8%でした。

複数回答のため、割合を足して人数を出すことはできません。また、介護者が実際に休めている時間を示す調査ではありません。

「話さなくてもよい」と説明された家族会の例

2024年3月の区議会では、認知症家族会について、ほかの家族を批判しないことや、話したくないときは話さなくてよいことが説明されました。北沢地域では2023年度に6回実施したとの説明もありました。

これは、その時点で説明された家族会の例です。すべての家族会に同じ約束や開催回数があるとは限らないため、現在の条件は個別に確認します。

活動者が不足を感じた居場所

2024年4月の世田谷区社会福祉協議会の活動者アンケートでは、回答者1,519人の複数回答で、介護者家族が参加できる場を不足と感じた人が25.9%、認知症の人が参加できる場が21.1%、ひきこもりの人が参加できる場が17.3%でした。

地域福祉活動に関わる人の意識であり、区内の不足施設数や、家族を支える人全体の希望を示す数字ではありません。

子ども・若者が家族を支えているとき

ヤングケアラーは、家事や家族の世話を担う子ども・若者を支援するときに使われる言葉です。年齢や家事の内容だけで決めつけず、本人の学び、友人との時間、休息、相談の希望を確かめます。

2026年2月の区議会報告では、ヤングケアラーコーディネーターへの相談103件のうち、本人や家族などへの接触が42件と説明されました。42件は103件に含まれるため、二つを足しません。いずれも人数ではなく、報告された件数です。

参加する前に確かめたいこと

  • 誰が参加できるか:本人、家族、介護者、年齢など
  • どのように過ごせるか:話す、聞くだけ、休む、途中で帰る
  • 利用の条件:日時、場所、費用、申込み、付き添い
  • 安心の約束:秘密、写真や記録、批判しないこと
  • 必要な配慮:段差、トイレ、オンライン参加、体調への対応

区の取組と、利用した人の安心は分けて確かめます

世田谷区は、介護相談、家族介護教室、家族会への支援、ヤングケアラー相談などに関わることができます。区議会は、区の計画、予算、事業の進み具合を質問・調査・審議し、その後を確認します。区議会議員個人が、サービスの利用決定や事業の実施を直接行うものではありません。

行政資料で事業が「計画どおり」とされても、利用した人が休めたか、安心できたか、必要な人に届いたかは別に確かめる必要があります。

対話の問い

  • 家族を支える人が安心して休める場には、どのような条件が必要でしょうか
  • 本人の居場所と、家族や介護者の居場所は、目的や参加する人がどう違うでしょうか
  • 若い世代が家族を支えているとき、学びや友人との時間を守るために、どのような関わりがあるとよいでしょうか

出典・確認時点

この記事は、PowerPoint「S-T101_介護や家族の世話をしている人がほっとできる場所は_解説資料」v1.0(2026年10月28日)をもとに、投稿用に整理しました。

主な確認資料:第9期世田谷区高齢者保健福祉・介護保険事業計画、2025年度高齢者ニーズ・介護保険実態調査報告書、世田谷区地域包括支援センター事業実施要綱、ヤングケアラーコーディネーターに関する要綱、世田谷区社会福祉協議会活動者アンケート、区議会会議録など。各活動の現在の対象、日時、費用、申込み方法は、利用前に確認してください。

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この記事を書いた人

吉永しんいちのアバター 吉永しんいち せたがやの声をカタチに 運営

世田谷区に22年住んでいる関西人です。
よくしゃべり、よく笑い、よく食べるタイプです。
趣味は食事とゲームと読書です。

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