買い物は毎日の暮らしを支える大切な活動です
私たちは普段、食料品や日用品を買うことを当たり前に行っています。
しかし、高齢になると、
・足腰が弱くなる
・重い荷物を持てなくなる
・長い距離を歩くことが難しくなる
・病気や介護が必要になる
といった理由で、買い物が大きな負担になることがあります。
買い物が難しくなると、食事や健康だけでなく、人との交流や外出の機会も減ってしまいます。
そのため、買い物の問題は単なる「買い物の不便さ」ではなく、暮らし全体に関わる課題といえます。
世田谷区でも高齢化は進んでいます
世田谷区の65歳以上人口は2023年時点で18万6,734人です。
区の推計では、2040年には24万3,910人まで増加すると見込まれています。
高齢化率も2023年の20.4%から2040年には26.0%へ上昇すると推計されています。
今後は高齢者の暮らしを支える仕組みの重要性がさらに高まると考えられます。
高齢者だけで暮らす世帯が増えています
世田谷区の調査によると、65歳以上の方のうち、
・単身世帯 34.0%
・高齢者のみ世帯 38.0%
となっており、合わせて72.0%の方が高齢者だけで暮らしています。
家族と同居していれば買い物を手伝ってもらえる場合もありますが、一人暮らしや高齢者だけの世帯ではそうした支援を受けにくいことがあります。
買い物の負担は、今後ますます多くの人に関わる課題になる可能性があります。
買い物の困りごとは「店がないこと」だけではありません
買い物支援というと、近くに店がない地域を思い浮かべる方もいるかもしれません。
しかし、世田谷区の場合は少し事情が異なります。
区内にはスーパーや商店街が多くありますが、
・坂道が多い
・荷物を持って帰れない
・バスや自転車の利用が難しい
・体力が低下して外出が負担になる
といった理由から、買い物に困る人もいます。
つまり、「店があるかどうか」だけでなく、「そこまで行けるかどうか」が重要な課題なのです。
買い物支援は孤立を防ぐことにもつながります
世田谷区の高齢者ニーズ調査では、
・外出する機会が減った 65%
・会話をする機会が減った 41%
という結果が示されています。
買い物は食料を手に入れるだけでなく、人と会い、地域とつながる機会でもあります。
買い物に出られなくなることで、孤立やフレイル(加齢により心身の機能が低下した状態)が進むことも心配されています。
そのため、買い物支援は見守りや孤立予防の役割も持っています。
世田谷区はどのような支援を進めているのでしょうか
世田谷区の高齢者保健福祉計画では、
・買い物などの日常生活支援
・地域のサロンや交流の場づくり
・配食サービスや移動サービス
・あんしんすこやかセンターによる相談支援
などを地域包括ケアシステムの一部として位置付けています。
行政だけでなく、地域団体、事業者、NPO、住民が連携して支えることが重要とされています。
地域でできることは何でしょうか
買い物支援は大規模な事業だけで実現できるものではありません。
例えば、
・近所の人が買い物を手伝う
・外出の付き添いを行う
・移動販売や配食サービスを活用する
・地域のサロンや居場所につなぐ
・困っている人を早めに見つける
といった取り組みも大切です。
世田谷区が進める「参加と協働の地域づくり」では、地域の支え合いが重要な役割を担っています。
皆さんはどう考えますか?
高齢者が安心して暮らし続けるために必要なのは、スーパーを増やすことなのでしょうか。
それとも、困ったときに助け合える地域のつながりなのでしょうか。
買い物の困りごとを通じて、誰もが住み慣れた地域で暮らし続けられる世田谷について、一緒に考えてみませんか。
【出典】
・第9期世田谷区高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画(世田谷区、2024年)
・世田谷区将来人口推計(世田谷区、2023年)
・高齢者ニーズ調査(世田谷区、2022年度)
・住民基本台帳(世田谷区、2023年4月現在)

