認知症があっても、本人には続けたい暮らしや、やってみたいことがあります。家族にも、介護とは別の生活や、悩みを話し、休む時間が必要です。本人と家族のどちらか一方だけが抱え込まないつながりを考えることが大切です。
家族も安心して話せる場
2024年3月の区議会で、区は家族会に参加した人の声として、介護の悩みを聴いてもらい気持ちが軽くなったことや、同じ立場の人との情報交換が参考になったことを紹介しました。
これは区議会で紹介された声の要約であり、すべての家族の意見ではありません。家族会では、ほかの家族を批判しないことや、話したくないときは話さなくてよいことなど、安心して参加するための工夫も大切です。
認知症になってからの暮らしをどう考えるか
2026年の世田谷区民意識調査では、15歳以上の回答者2,477人のうち、「誰もが認知症になる可能性があり、自分にも関係がある」は85.7%でした。一方、「認知症になってからも自分なりにできることがある」は19.4%、「地域の中で自分らしく希望を持って暮らし続けられる」は17.2%でした。
複数回答のうち三つを抜粋したもので、認知症の本人や家族だけを対象とした調査ではありません。本人の希望や孤立の割合を示す数字でもありません。
本人と家族が選べる主な入口
- あんしんすこやかセンターの「もの忘れ相談窓口」:本人や家族が、もの忘れや暮らしについて相談
- 認知症高齢者の家族の会:介護している家族が、悩みや工夫を分かち合う場
- 東京都のピア電話相談:認知症の人を介護した経験のある相談員へ電話で相談
本人が続けたいことと、家族自身が困っていることを分けて伝えることもできます。参加日時、費用、申込方法は利用前に確認してください。
本人と一緒に進める地域活動
認知症の本人が参画する「アクションチーム」は、2025年度の目標23地区に対し、年度末の実績が累計28地区でした。区は、本人と一緒に祭りのブースを運営したり、居場所をつくったりする例を紹介しています。
地区数は参加した本人の人数や、孤立が解消した割合ではありません。活動を増やすだけでなく、本人がやりたいことを選び、無理なく続けられるかを確かめる必要があります。
取組を支える予算
「認知症施策運営事業」は、2025年度の予算現額が1,062万8,000円、実際の支出が1,059万2,254円でした。2026年度当初予算は1,315万3,000円です。認知症の社会参加を進める別事業の費用は含んでいません。
地域で考えたいこと
- 本人が続けたいこと、やってみたいことを本人に確かめ、活動や役割につなげる
- 家族自身も悩みを話し、休めるよう、参加しやすい日時や方法を考える
- 暮らし、お金、仕事など重なる困りごとを、一つの窓口や家族だけで抱えず専門職へつなぐ
相談・交流の入口
- もの忘れ相談窓口の案内
- 認知症高齢者の家族の会
- 東京都ピア電話相談:電話 03-6380-8038/月・木・土曜日の午前10時から午後3時(祝日・年末年始を除く)/公式案内
ピア電話相談の相談料は無料ですが、通話料がかかります。
対話の問い
- 本人のやりたいことを、どのように聴き、地域の活動につなげられるでしょうか
- 家族が安心して話せる場には、どのようなルールや参加方法が必要でしょうか
- 本人、家族、地域の人、専門職が無理なく関わるには、どのように役割を分けられるでしょうか
出典・確認時点
この記事は、PowerPoint「S-T072_認知症の本人と家族の孤立_解説資料」v1.1(2026年10月29日改訂)をもとに、投稿用に整理しました。
主な確認資料:世田谷区民意識調査2026、認知症施策の取組状況、予算・決算資料、区議会会議録など。相談日時や利用方法は変わることがあるため、利用前に公式案内で確認してください。

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