【地域のことを話し合い、声を届ける①|S-T129】何をどう話せばよいか分からないときは?

「何から話せばよいか分からない」「うまく言葉にできない」というとき、最初から考えをきれいにまとめる必要はありません。話すこと自体をゴールにせず、考える、聞く、メモする、保留することも選べます。

このテーマでは、本人の言葉とペースを大切にしながら、声を整理する入口と、聞く側の受け止め方を考えます。

目次

この回で考える3つのこと

  • 考えがまとまらないときの入口:短い言葉や出来事から考える。
  • 声を届ける前に選べる方法:話す、書く、聞く、保留する。
  • 話し手と聞き手の負担を減らす問い:結論を急がず、必要な範囲を確認する。

声が出しにくい場面はさまざまです

  • 何から話すか決まらない:出来事がいくつも重なり、順番が決まらない。
  • まだうまく言えない:気持ちや困りごとに名前がついていない。
  • 相手に伝わるか不安:説明の長さや正しさが気になる。

言葉にしない、途中で止める、考えるだけにすることも選択肢です。

世田谷区の条例では、区民の意見を聴く役割が定められています

  • まちづくりセンター:区民との対話から多様な意見を把握し、まちづくりなどに生かす。
  • 総合支所:参加の機会を設け、意見や地区・地域の課題を把握する。
  • 区:計画をつくるときに意見を聴く機会を設け、定期的にも声を聴く。

条例に意見を聴く役割があることと、個別の意見がそのまま採用されることは別です。

区議会では、複数の方法で意見を集めた事例が報告されています

2024年3月の世田谷区議会では、地域整備方針の見直しに関して、意見交換、オープンハウス、無作為抽出の区民アンケートなどを組み合わせた取組が説明されています。

すべての地域や案件で同じ方法が使われるわけではありません。

参加の機会は、区の計画にも指標があります

区は地域活動への参加を計画の指標の一つにしています。計画の現状値や目標値があることと、対話会などで発言することを一人ひとりに求めることは別です。

声を整理する3つの入口

  • 1 起きたこと:いつ、どこで、何があったか。
  • 2 困っていること:どの部分が負担、分かりにくさ、不安につながっているか。
  • 3 相手に知ってほしいこと:まず何を受け止めてほしいか。

言葉が整っていなくても、この3つを全部埋める必要はありません。一つから考え始められます。

伝え方は、一つではありません

  • 一言だけ:気になることを短く置く。
  • メモにする:思いついた単語だけ書いておく。
  • まず聞く:ほかの人の考えを聞いてから考える。
  • 話さない:その日は発言しないことも選ぶ。

参加前に進め方を確認できます

  • 話す順番:途中から参加できるか。
  • 言葉に詰まったとき:考える時間を取れるか。
  • メモやカード:書く方法が用意されているか。

実際に使える方法は、対話会や会議の主催者へ確認します。

聞く側にもできる工夫があります

  • 最後まで急がず聞く:途中で結論を決めない。
  • 要約と本人の言葉を分ける:整理者の言い換えを、本人の直接の発言として扱わない。
  • 共有する範囲を確かめる:次の人へ伝える前に、本人がどこまで伝えてよいと考えているか確認する。

事実・寄せられた声・整理した論点を分けます

  • 確認できた事実:条例、計画、会議録など。資料名と確認時点を残す。
  • 実際に寄せられた声:本人が表した経験や意見。集めた時期と範囲を残す。
  • 整理した論点:共通点、違い、次に確かめたい問い。整理者の考えだと分かるようにする。

声が届いた後も、段階を分けます

「受け取る → 記録・整理 → 検討する → 回答・判断 → 実施と検証」というように、どこまで進んだかを分けて確認します。声を受け取ったことと、採用、実施、効果が確認できたことは同じではありません。

一人の声も、異なる声も残します

一人の経験はその人の経験として大切に記録します。一方、少人数の声を区民全体の傾向として一般化しません。複数の声があるときは、共通する点と異なる点を分け、必要に応じて対象が明確な調査で確かめます。

対話の問い

  • 言葉が出てこないとき、短い単語から始める、状況だけ伝える、話さず考えるなど、どんな始め方が考えられるでしょうか。
  • 聞く側には、言い直しを急がない、本人の言葉を確かめる、沈黙を受け止めるなど、どんな関わり方があるとよいでしょうか。
  • 出来事と自分の考えを分ける、共有してよい範囲を考える、保留するなど、どこまで整理したら次へ伝えられそうでしょうか。

出典・確認時点

この記事は、PowerPoint「S-T129_何をどう話せばよいか分からないとき_解説資料_v1.0」をもとに、投稿用に整理しました。

主な確認資料:せたがやの声をカタチに_個別テーマ管理台帳、対話会作成ルール、世田谷区の条例、世田谷区基本計画、2024年3月の世田谷区議会会議録など。個別の会議や対話会で使える発言・記入・匿名等の方法は、主催者の案内で確認してください。

感じたことや、
気になっていることを、
教えてください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

吉永しんいちのアバター 吉永しんいち せたがやの声をカタチに 運営

世田谷区に22年住んでいる関西人です。
よくしゃべり、よく笑い、よく食べるタイプです。
趣味は食事とゲームと読書です。

コメント

コメントする

目次